映画の素晴らしさ

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シアターで楽しむ良さとは

現在では、映画の楽しみ方はさまざまです。もちろん公開当時は劇場、映画館、つまり「シアター」でしか鑑賞することはできません。シアターでは多くの人に混ざって同じ時間、同じ作品を楽しむことになります。

シアターで映画を見るために支払うお金はだいたいどれも同じようなものです。シアターで作品を楽しむ際にはそれなりのマナーを求められます。中でもご法度なのは作品の写真を撮ったり映像を撮ったりする行為です。これらは「違法行為」として厳しく罰せられることになります。いうなれば「海賊版」を作成する行為として、忌避されていることです。

その作品は公開時期にはシアターでしか観ることができません。テレビ放送はもちろん、ソフト販売ですらも行われていないのです。それらの劇場での公開時期は、その作品は劇場でしか観ることができません。だから、その映画の唯一の収益源ともいえるのが、シアターで支払われるお金なのです。巨額の予算を投じて制作された超大作であればなおさらです。ロングランで公開して、より多くの収益を確保しなければいけません。それにも関わらず海賊版としてインターネットなどで出まわってしまえばどうでしょうか。中にはそのような海賊版で満足してしまう人もいるのではないでしょうか。つまり、二次的に映画作品をコピーして配布することは、制作者、著作者、つまり正当な収益を確保できたはずの権利者の権利を侵害する行為にあたるのです。一度劇場で観ただけで、それをこっそりと収録し、自分だけで楽しむのも違反です。収録すること自体が禁じられているのです。

それほど厳重に守られたシアターでの鑑賞は、他では観ることができないという「限定感」と、制作者の意図通りに音場も映像も再現された迫力に満ちています。ソフト販売できるのだから別にシアターで観なくてもいいのではないか、と考える人もいるかもしれませんが、そのような方は確実に上映時期にはその作品を楽しむことはできません。劇場でひと通り公開し終わってからのみ、その作品の「ソフト」は発売されるからです。ですから、その作品をいち早く楽しむためには劇場に足を運ぶしかないのです。シアターで映画を楽しむということは、最新の作品をみんなと等しく楽しむということでもあるのです。

見知らぬ人と席を並べ、静かにしながらひとつの作品を楽しむこと、ひとつの作品の世界に2時間たっぷりと浸ること、それがシアターでの醍醐味なのです。ソフト販売が当たり前になっても、家庭に備えられているテレビが高画質になり、巨大化しても、ホームシアターセットがいくら流通しても、「まずはシアターで公開しよう」という原則は変わらないはずです。インターネットが発達し、外に出なくても買い物ができるようになった世の中です。インターネットを用いて誰とでも交流が図れる世の中です。ですが、「劇場に足を運ぶ」という映画が発祥してからの大原則はずっと変わることはないでしょう。どれだけデジタル化、情報化が進んだとしても、映画館はなくならないでしょう。それは映画を愛するのであればまずは劇場へ、という大原則が変わらないからです。そして、私たちはそれを「当たり前」だと考えているからなのです。

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